ゆうたクラブ日記

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とけるまでの1週間第2章

【溶けてからの13年後〜涙探偵〜】

#3

 「では、そろそろ調査を始めますね。調査料は現金のみの支払いなので、そこのところよろしくお願いします。」

そう言って私は依頼主のユキさんの家を出た。私はユキさんの言っていた、生まれ変わりの事が気になっていた。思い当たる節があるのだ。私には体験したことのない雪の日の記憶がある。おそらくそれに関係して私は母から涙を集めるように言われている。だから、私の小さい頃はよく友達を泣かして怒られていた。

「涙は人の感情の詰まった大切なものだ。」そう母に教えられた。

「悲しいときに人が涙を流すのは、悲しいと思った自分を洗い流すため。」だと。

じゃあ何故、記憶の中のあの人は涙を流さなかったのだろう。

少年と魔法のロボット2nd

【恋愛マニュアル→感情泥棒】#2

グミを守る為に罠を準備した。

偽のロボットを博士に作ってもらった。と、いっても博士も歳であるから、形だけだ。簡単なカラクリだけで、動くことはあっても話すことはない。

本物のグミは、家の金庫に入っていてもらった。1人では寂しいだろうから、ペットのクドリャフカも入らせた。会話ができる様に博士がしたのだろう。とても仲が良い様だ。

3日前に久しぶりに会った、グミを娘の様に可愛がる父も初めは乗り気では無かったのだが、その旨を話すと渋々だが、承知してくれた。

後は、彼が訪れるであろう夜を待つだけだ。

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恋愛マニュアルだけを持って、彼女に会いに行く。それを毎日続けた。彼女が他の男と付き合っているのも知っていた。

彼女の前では、相も変わらずマニュアルだけを頼りに行動していた。

彼女の髪から始まり、鞄についていたガベルのマスコットまでも褒めた。

一切の劣りはなかった。彼女が恋愛マニュアルを持っていることを知らなかった事以外は。

【語句説明】

•ガベル:裁判官の使用する木槌。(音を立てているもの。)

※この話は前回書いた少年と魔法のロボットのつづきではありますが、そのため、他作品のMVと違う所が出てきますが、ご了承ください。

少年と魔法のロボット2nd

まえがき

この話は前回書いた少年と魔法のロボットのつづきではありますが、そのため、他作品のMVと違う所が出てきますが、ご了承ください。

【恋愛マニュアル→感情泥棒】#1

グミに僕の誕生日を祝ってもらってから一晩経った。

そんな時、このご時世に伝書鳩で一通の手紙が届いた。

手紙の内容はこうだった。

「キラキラ光る宝石を頂きます。怪盗テイラー

怪盗テイラー。そんな名前は聞いたことが無かった。

キラキラ光る宝石。おそらくグミの事だろう。

とにかく彼女を、グミを守らないといけない。そう、思った。

(%)

あの日、あの時、僕がこの本を手に入れていなかったら。最近はそんなことばかり考えてしまう。

{恋愛マニュアル}とだけ書かれた不思議な装丁の本。遊び紙をめくるとそこには、「この本に書いてある通りに行動すれば、叶わない恋はない。」と綴られている。

数年前。偶然立ち寄った書店で、興味本位で買ったものだ。

興味本位と言っても、「もしかしたら」と、いう気持ちはあった為、家に向かういつも通りの道を、マニュアルと、その時好きだったあの人を思い浮かべながら自転車を走らせた。

今の僕なら、こんな本は買わないだろう。

マニュアル通りに行動して、恋を実らせたい相手もマニュアル通りに行動して、こんな仮初めの恋なんかじゃ、僕の心は満たされない。

そう、彼女に気づかされたんだ。

とけるまでの1週間 第2章

【溶けてからの13年後〜涙探偵〜】

#2

 あの時は早く新しい歳に早く新しい日にって思ってたのに今になったら戻りたい。とか、また誕生日だ。とか思って、人って我儘よね。

「そう、ですね。僕はまだ若いのでわからないですが…。」

そうよね。そう、そう涙探偵さん。あなたいくつなの?

「それはナイショです。あなたのご想像にお任せします。」

そう…。あなたは生まれ変わりって信じる?

「生まれ変わりですか。考えたこともないですねぇ。まぁ、僕の場合何でも信じてみようってヤツ何で、それで損をしたこともあるんですが…。だから生まれ変わりも信じますよ。」

私ね、あなたがあの人の、ヒロキの生まれ変わりなんじゃないかって思ってるの。

「そう…なんですか……。」

とけるまでの1週間 第2章

【溶けてからの13年後〜涙探偵〜】

#2

 あの時は早く新しい歳に早く新しい日にって思ってたのに今になったら戻りたい。とか、また誕生日だ。とか思って、人って我儘よね。

「そう、ですね。僕はまだ若いのでわからないですが…。」

そうよね。そう、そう涙探偵さん。あなたいくつなの?

「それはナイショです。あなたのご想像にお任せします。」

そう…。あなたは生まれ変わりって信じる?

「生まれ変わりですか。考えたこともないですねぇ。まぁ、僕の場合何でも信じてみようってヤツ何で、それで損をしたこともあるんですが…。だから生まれ変わりも信じますよ。」

私ね、あなたがあの人の、ヒロキの生まれ変わりなんじゃないかって思ってるの。

「そう…なんですか……。」