少年と魔法のロボット2nd
【恋愛マニュアル→感情泥棒】#2
グミを守る為に罠を準備した。
偽のロボットを博士に作ってもらった。と、いっても博士も歳であるから、形だけだ。簡単なカラクリだけで、動くことはあっても話すことはない。
本物のグミは、家の金庫に入っていてもらった。1人では寂しいだろうから、ペットのクドリャフカも入らせた。会話ができる様に博士がしたのだろう。とても仲が良い様だ。
3日前に久しぶりに会った、グミを娘の様に可愛がる父も初めは乗り気では無かったのだが、その旨を話すと渋々だが、承知してくれた。
後は、彼が訪れるであろう夜を待つだけだ。
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恋愛マニュアルだけを持って、彼女に会いに行く。それを毎日続けた。彼女が他の男と付き合っているのも知っていた。
彼女の前では、相も変わらずマニュアルだけを頼りに行動していた。
彼女の髪から始まり、鞄についていたガベルのマスコットまでも褒めた。
一切の劣りはなかった。彼女が恋愛マニュアルを持っていることを知らなかった事以外は。
【語句説明】
•ガベル:裁判官の使用する木槌。(音を立てているもの。)
※この話は前回書いた少年と魔法のロボットのつづきではありますが、そのため、他作品のMVと違う所が出てきますが、ご了承ください。