とけるまでの1週間 第2章
【溶けてからの13年後〜涙探偵〜】
#1
私があの人を失ったのは7つの時でした。
「改めてあの人とは誰ですか。」
友達、いや恋人でした。あの人が天国へ行ってから気付いたんです。好きだったんだなぁって。
「名前は。」
ヒロキ…です。ずっと忘れません。
「何かその人のものはありますか。」
ヒロキの手紙と手袋があります。
「少し貸してください。」
何をするんですか。
「その人を調べるだけですよ。」
そうですか…ならいいんですが。
「では、これはお返ししておきます。」
これであの人の家がわかるんですね。
「はい。この世界も変わりましたからね。今採取したDNAのデータから、似たデータを探して家を見つけます。」
お金は。
「あなたの涙次第です。」