【勝手に】少年と魔法のロボット#4【小説】
今日は待ちに待った「新祭」です。
トオルは時計台の下の小さなステージの上に魔法のロボットのグミと一緒に立っています。
「今日までありがとう。」
トオルはグミに言いました。
その時ステージには歓声ではなく「機会を出すなんてふざけている」と言う怒りの声が溢れていました。
トオルが勇気をなくし、怯えているとグミがタクヤの手を取りボタンの所に持って行きました。
その瞬間トオルは父親に自分の歌を認めて欲しいという気持ちと同時に、言葉とメロディを教えると嬉しそうに歌うグミの顔を思い出しました。
「僕の、僕の音楽を誰かに、お父さんに聞いて欲しいんだ!」
そう、言うとトオルはおそるおそるボタンを押しました。
やはり、少しだけ不器用な声だけど、その声は世界中に響き確かに人々の心に届いていました。