【勝手に】少年と魔法のロボット#3【小説】
「どうじゃ、これが魔法のロボット。略して魔法ロボじゃ。」
トオルは新祭のポスターの前で博士に呼ばれ、研究所にいました。
「何コレ。それにネーミングセンス無っ。」
「そうか…。落ち込むのう。でも、ロボットは優秀じゃぞ。」
トオルの目の前には自分より頭一つ分小さいくらいの、小さな女の子型のロボットがいました。
「キミが作った音楽を、ワタシが歌い上げるよ」
「さぁ少年、耳の所のボタンを押すのじゃ。」
トオルは目を丸くし、ボタンを押しました。
トオルは驚きました。なぜなら彼女が歌を歌い始めたからです。
彼女の声は少し不器用な声でしたが、トオルの落ち込んでいた心と、この街の夜空に響きました。
「なんだか、目から涙が出てきた…。」
「このロボットは、歌とメロディを教えるだけで歌ってくれるんじゃ。簡単じゃろ?」
「僕、これでお父さんに“僕の歌"を認めてもらうよ。」
その日からトオルは毎晩眠りもせず、ロボットと新祭の為に、ドレミファロンドを完成させます。