闇夜に咲く花12
(注)「11:闇夜に咲く花」はわざと飛ばしています。
12:心の中で光る者
烈斗の話を聞いていて私はこの街に来た本当の理由を思い出した。取材というのは自分の悲しみを抑える、いや隠すための道具だったのだ。私がここに来た本当の理由は“復讐"だった。
12:心の中で消える光
私の大切な妻、神奈子は動物園が好きだった。あの獣が好きだった。神奈子は動物に殺された。神奈子は動物から生まれたガルスに殺された。神奈子は、神奈子は、神奈子は、ガルスに殺された。ガルスが憑依した人間の運転する車に無理やり乗せられ、前の車に、
ー突っ込んだ。
神奈子は消えた。神奈子はいなくなった。あの時彼女を守れたら、あの時彼女を守る力が会ったら。沢山のあの時ーが集まって、復讐心と化したのだった。