ゆうたクラブ日記

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闇夜に咲く花Ⅶ

Ⅶ:落ちる記者


 4/13私はブラクスの取材のため汽車に乗っていた。汽車の中は静かで隣の席に座るお婆さんたちの声だけが聞こえる。「そこのお兄さんどこ行くの」そう聞かれ私は答える。「取材のためブラクスまで」私はそこでお婆さんたちの表情が一瞬変化するのを捉える。「ブラクスでは夜中に外にでないようにね」「なんでですか」「それから部屋は常に明るくしなさいよ」実家に居る母さんみたいなことを言ってくる。駅に着くとお婆さんたちはもう一度同じことを言ってきた。私は軽くお辞儀をし、取材の間住む家に向かった。六畳一間のアパートだ。隣の人に挨拶を済ませようと右側の部屋のベルを人差し指で押す。ピンとなりポーンと軽い音がなる。出てきたのは全身赤タイツの男だった。一瞬変な人かと思った。「あっ着替えてきます中で待っててください」「は、はぁ」1分くらい経つと男はシャツとジーパン姿に着替えてもっどてきた。どうやら男はヒーローに憧れているらしい。やっぱり変な人だ。私は自分の部屋に戻ると寝転がった隣から懐かしいヒーローのオープニングテーマが聞こえる。私の一ヶ月の取材活動はどうなるのか。そして私のまぶたは閉じた。部屋の電気は着いていないままで・・・・